1級建築施工管理技士、実地試験の傾向と2020年度出題予想

資格

学科試験も終わり、手ごたえ十分だった受験生の方々は既に実地試験の準備に余念が無い事と思われます。
私も早速、準備に取り掛かっていたところです。
私は学科受験前に、合格する事を前提に実地試験用の問題集を購入しておりました。下の画像の奴ですね。

Amazonで値段を見て目を疑ったのですが、2,750円の問題集だったはずが、なんだが4,000円くらいに吊り上がっていますね。数量限定出版だったのか、転売屋の仕業なのかは不明ですが迷惑な話ですね。この業界だと毎年こんな感じなんでしょうか。

実地試験の出題形式

まぁ気を取り直して問題解説集や各社の配点予想を流し読みしつつ、出題の雰囲気を掴みます。

1.経験記述(配点予想25~35点)
2.災害防止・仮設工事(配点予想12~15点)
3.躯体工事(配点予想15~16点)
4.仕上工事(配点予想15~16点)
5.施工管理方(配点予想12~15点)
6.法規(配点予想12~15点)
雰囲気はこんな感じでした。
配点は公開されていないので関係各社予想を総合するとバラつきがでるもののこんな雰囲気。

経験記述について

まずは問1の経験記述、これがこの試験において一番大事なことは変わらない。ここで全く見当違いの回答をすると、それ以外の全問を完全解答して合格基準点の60点を超えても不合格。これは恐らく間違いないでしょう。
問1の経験記述は、本当に受験資格を満たして受験しているのかどうかの再審査的な立ち位置も含んでいるのだと推察できます。経験記述に記載する工事の金額の多寡。これもよく論争を巻き起こしています。
4,000万円規模以上の工事でなければ1級資格には釣り合わない。みたいな噂が聞こえてくる奴ですね。実際に実地試験の対策テキストや問題解説集にも「4,000万円未満の工事や規模の小さい工事は監理技術者に当たらないので避けるべし」などと書いていたりします。
過去、私が2級資格の受験をする際のテキストにも似たような記載がありました。ただ、2級資格受験時には規模の小さいリフォーム工事の経験記述をし、無事に合格しています。
1級受験を真剣に考えた際、試験実施団体に直接問い合わせた事もありました。返ってきた回答は玉虫色の奴でしたがね。
これらの事案から総合的に判断すると、「受験資格である、指導監督的実務経験1年。これをお前は本当に経験しているのか」ということを客観的に判断するに過ぎず、金額や規模の多寡を問うものではない、、という感じなのではないか。
この辺が妥当な解釈になるのではないでしょうか。※あくまでも個人的解釈ですよ!!
合格経験者様の体験談も可能な限り読み漁りました。木造戸建て住宅の新築で合格したケース。小規模なリフォーム工事で合格した事例も存在するようです。
為せば成る。頑張れ自分!
今回、出せ得る限りの全力を尽くして不合格となりましたら、もう一度、令和3年度試験までは受験します。来年から試験制度が変わるので、そうなった場合は完全に受け直しですが、学科試験=1次試験に当たる、1級建築施工管理技士補試験から受け直して実地試験=2次試験を受験します。それでも駄目ならそれは諦めます。
そこから先は、賽の河原で石を積んでいるようなものでしょうから。ゴールが存在しない可能性のあるマラソンを走り続けられるほど、情熱はありません。

傾向の分析と出題予想

前置きが長くなりましたね。
この試験は出題される範囲が年度毎に違い、明確な傾向が生じています。
ここ2日ほどでサクッと分析した出題傾向から本年度試験の出題予想と行きましょう!
購入した問題解説集には書いていなかったのですが、平成30年度試験は本試験と1級建築士試験の日程がダブり、臨時試験というものを別日程で開催したらしいですね。その影響もあり、出題の番狂わせ的な事案も発生しています。それらも加味した感じで予想しますね。

1.経験記述
これは建設副産物でしょうね。令和元年度の品質管理は除くとして、平成30年度が建設副産物、臨時試験が施工の合理化。順番的には建設副産物でしょう。
施工の合理化がきても可笑しくない雰囲気は感じますが、一本に絞って学習をした上、余裕があればそちらも暗記しましょうか。

2.災害防止・仮設工事
災害防止でしょう。平成30年度は災害防止で、臨時試験は仮設工事でした。令和元年がまさかの仮設工事で2連続という感じだったため、本年度は災害防止で間違いないでしょう。
災害防止の年度は隔回毎に傾向がみられます。墜落・崩落・電気災害。みたいな出題と、高所作業車・バックホウ・ロングパンエレベータ的な具体的重機などが示される出題です。
今回はどちらかといえば具体的重機や機械名が示される方の出題かなと思われます。

3.躯体工事
語句訂正ですね。平成30年度試験、臨時試験供に語句訂正という2連続が生じましたが、その後の令和元年は留意事項でした。次は語句訂正でしょう。
具体例を出すと、各種クレーン・アースドリル・型枠とコンクリート・スタッド溶接打撃検査・トルシア系高力ボルト。この辺が怪しいですね。

4.仕上工事
留意事項ですね。理由は同上です。
ここは4題しか出題されないので読みが難しいポイント。出題の多いアスファルト防水や、最近出題の少ないフローリング釘留め・セルフレベリング材・ロックウール化粧板が怪しいですね。

5.施工管理方
ネットワーク工程表ですね。平成28年以前はずーっとバーチャート工程表だったのですが、平成29年に突如ネットワーク工程表に替わり、その後はずーっとネットワーク工程表です。これは急に変わったら怒ります。

6.法規
これは読みようもなく、例年通りの空欄穴埋めですね。平成24年、平成21年には変則的な施工体制台帳の出題もありましたので、頭の片隅には入れておきましょう。

得点計画

どこで何点くらい稼ぐのか。これも想定しながら勉強を進める必要がありそうですね。
配点は仮予想として固定して考えてみましょう。

1.経験記述(仮予想配点、32点)
25点。ここは完全解答を目指したいですが、どのように減点されるかも読み辛いポイント。

2.災害防止・仮設工事(仮予想配点、12点)
10点。比較的予想を当てやすい部分なので多めに稼いでおきたい。

3.躯体工事(仮予想配点、16点)
12点。こちらも比較的予想を当てやすい部分なので多めに稼いでおきたい。

4.仕上工事(仮予想配点、16点)
8点。ここは読みを大幅に外すと全く書けない出題が出る可能性が高い分野。半分は死守したい。

5.施工管理方(仮予想配点、12点)
12点。ネットワーク工程表を完全に掌握し、満点を狙いに行くべし。

6.法規(仮予想配点、12点)
6点。空欄穴埋めとはいえ、予想外の出題が出た場合はお手上げの可能性もある。半分は死守したい。

合計73点。これを一つの到達目標として設定する。問2以降で、この点数を取る事ができれば、問1の経験記述での点数が半分でも合格圏内となる。逆に、経験記述の点数が半分を割るようなことがあればそれはそれで単体の足切り不合格となる可能性も大きい。
その辺の妥協ポイントとしてこのくらいの得点を目指し、各分野に割く勉強時間の目安とする。

こんな感じでしょうか。今日の段階ではまだ1ページも勉強していませんからね。
残り4ヶ月。決して無駄にしないように万全の準備を整えたいと思います。

ではまた。

2020/10/27追記 テキスト追加購入

その後、経験記述に何を書くのかを真剣に考えましたところ、上記問題解説集だけでは例題が足りないというところに気付き、もう一冊実地対策テキストを買いました。

これも何やら5,000円くらいまで値段が吊り上がっていましたね。必要とはいえ、こんな非正規金額で買うのも無性に腹が立ったのでkindle版の電子書籍タイプを購入してみました。電子書籍は在庫もなにも無いので、いつでも定価で買えますからね。
PC版のkindleをインストールして読んでみましたが、うーん。やはりテキストは紙が良い。何だか読んでいる気がしない。気分の問題かもしれませんが。
⇒結局、上記のKindle版電子書籍を無理やり印刷して使用することにしました。

こちらのテキストは解説だけでなく出題傾向や、ある程度の出題予想も掲載されており、頑張って自分で傾向を読み解いたのが無駄な努力だった気すらしてきます。このテキストはおすすめです。

色々ありましたが、経験記述に記載する内容も固まりました。
内装工事一本で挑むつもりですから複数例題を用意するのが大変でしたね。2冊のテキストの解説を相互補完させ、それでなお足りないものは独自に調べて何とか用意出来ました。

問2以降も、そろそろ具体的対策を練ろうかと思っております。

2020/12/16追記 学習範囲を確定しました

実地試験まであと2ヶ月ちょっと。
いよいよ差し迫ってきましたが、まだ本格的に勉強していませんね。
ただ、ようやく自分の中で「どこまで学習するか」の範囲を確定させました。具体的にした事としては、暗記すべきポイントをA4用紙15枚ほどにまとめて、印刷しました。あとはこれを何度も写経するかの如く書き殴って暗記するだけですかね。

1.経験記述
これは自分の経験記述ですからね。自分が何をしてきたのかを見つめ直し、今回は「建築副産物」をメインに、「施工の合理化」が出題されても良いように2題分を用意しました。
えぇ。「品質管理」が来たら死にますね。

2.災害防止・仮設工事
ここは安全管理だと割り切り、かつ自らの出題予想を信じ、8題ほど例題を用意しました。ロングパンエレベータとか、高所作業車とか、そんな出題になる予想です。これらを丸暗記です。

3.躯体工事
語句訂正でしょうね。これも周期的に出題されている範囲の決め打ちに絞って学習します。平成28年、24年、20年の、4年間隔の出題を全て丸暗記します。

4.仕上工事
記述式ですね。ここは本当に出題が読めません。苦し紛れですが、平成30年、28年、26年、24年、22年、隔年の出題範囲、5年分を丸暗記してみます。

5.施工管理方
ネットワーク工程表以外認めませんよ。ネットワーク工程表が出題されるようになってからの出題は、令和元年、平成30年臨時、30年、29年、4年分しかデータがありませんが、これらの出題を完璧にしつつ、予想される応用出題にも思いを巡らせながら学習しましょう。

6.法規
条文穴埋め問題ですよね。出題範囲の狭い順に「建築基準法施行令」、「労働安全衛生法」、「建設業法」となります。狭いほどヒットしやすいので、優先順位をつけつつ、過去10年分(11回分)の試験範囲を法令別にまとめたものを丸暗記していこうかと思います。

学習範囲を極限まで絞ったつもりではありますが、それでも相当量の丸暗記が必要になりますね。そのまま愚直に丸暗記すると、覚えた端から抜けていきそうなので、なるべく根底の意味を理解しながら、文章を丸暗記するのではなく、流れや内容・知識として丸暗記するように心掛けていきましょう。

私はまだノートに1ページほど、うろ覚えになっている漢字を書き殴ったくらいの学習しかしていません。ここからはギアを上げて学習していきたいと思います。
ではまた。

2021/2/13追記 試験まで残り約1週間

直前と言えるところまで来ました。勉強の進捗としては8割ほどといったところです。
問1、経験記述に関しては考えれば考えるほど、どれが出題されてもおかしくない気もします。
平成30年臨時試験を加味すれば建設副産物だし、それを無視すれば合理化だし、1級土木施工管理技術検定試験では3年連続で品質管理が出題されたなんて話もありますね。

結局のところ、仮に落ちたとしても悔いが残らない様に確実にやりきるためには、これら全ての範囲をフルカバーした、満足のいく回答を用意していくしかありません。

具体的には、平成29年の出題にあったように「品質を確保したうえで行う施工の合理化の方法であって、建設資材廃棄物の発生抑制に効果があると考えられるもの」のような事例を3~4個ほど用意しておくというのが効率的でしょうね。
一つの題目で副産物、合理化、品質、全ての条件を満たしておけば暗記容量を3分の1に圧縮できます。あとは当日、出題の形式に応じて文章を再構築して記述するだけです。プレカットに関する記述は前提条件で弾かれる可能性も大きいので、頼り切るのは避けた方が無難でしょう。

仮に本年度試験で合格しましたら、私が用意した経験記述の回答は公開しますね。落ちてしまったらそんな回答は恥ずかしくて公表できませんし、全て内装工事ですが悪しからず。

2021/02/19追記 試験2日前!

いよいよ明後日ですね。
この試験は社内の人間の反対に始まりCOVID-19感染症の影響で試験延期に見舞われ自宅の温水器は凍結破損してしばらく風呂に入れなくて心をへし折ってくるし、挙句の果てには試験地仙台で大地震があり新幹線も寸断されました。全体的に凄く妨害されている感を覚えますね。
秋田新幹線は20日・21日に復旧しないことが確定したので、私は明日、高速バスで仙台入りして前泊することになりました。新幹線内でもガッチリ勉強しようかと思っていたのですが、高速バスではそうもいきません。乗り物酔いになると後々に響くので、無心になり長時間移動を耐えます。

問5のネットワーク工程表に関しては、令和元年度試験で初登場した暦日計算。これは引き続き必ず出るだろうと思って取り組んでいます。振替休日の仕組みって実はよく分かっていなかったんですが、調べたところ、日曜日が祝日の場合のみ振替休日が発生するのであって、土曜日が祝日の場合は振替とならない。

こんなルールがあったんですね。内閣府のページに詳しく書いていました。リンク先の一番下の部分です。

そして、前日と翌日に挟まれた平日は休日となる。こんなルールまで存在したんですね。今まで全く気付かず過ごしていましたよ。

こんなマニアックな日付設定をして問題を出してくることは考えにくいですが、頭の片隅にでも入れておくに越したことは無いだろうと思いました。
試験まで残り僅かですが、気を引き締めて体調など崩さない様にいきましょう。

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