ボイラーの区分と、ボイラー実技講習受講体験記

ボイラー実技講習とは

ボイラー実技講習とは、二級ボイラー技士試験合格後、免許の交付要件とすることができる講習です。
これを受講することにより、実務経験が皆無な私のような資格マニアでも二級ボイラー技士免許がゲットできるようになります。
平成24年4月の受験制度改正によって二級ボイラー技士試験は受験資格不要となりましたが、それ以前はこの講習を受講した後でなければ実務経験の無い者は受験すら出来なかったのです。

ボイラー関係の講習

ボイラー関係の講習は、これ以外にも様々あります。ややこしい。
小型ボイラー取扱業務特別教育 : 小型ボイラーの取扱いができるようになる。
ボイラー取扱技能講習 : 小規模ボイラー・小型ボイラーの取扱いができるようになる。
ボイラー実技講習 : 今回受講した奴。これだけではボイラーの取扱いができるようにはならない。ボイラー技士試験合格、免許申請が必要。
小型だの小規模だの、これまた更にややこしい区分が出てきましたが、ボイラーには大きさや能力によっていくつか区分があります。

ボイラーの区分(個人主観含む)

※以下表現は個人的主観によるものです。
簡易ボイラー:ボイラー則の適用を受けない能力・容量の小さいボイラー
小型ボイラー:ボイラー則によって規制される中では最も小型のボイラー
小規模ボイラー:小型ボイラーよりは大きい、小規模なボイラー
ボイラー:以上の小規模なボイラーを除く、比較的大規模なボイラー
二級以上のボイラー技士免許があれば、以上全てのボイラーを取り扱えます。
一級とか特級の技士免許は、大きいボイラーを複数管理する「作業主任者」となるために必要とされる資格ですね。工場とかの偉い人が持っていればそれで良さそうな奴。

どの講習を受講すべきか

という事で、二級ボイラー技士さえあれば、どんなボイラーにでも触れます。大きいボイラーに興味があったら実技講習&試験合格。
小型や小規模なものしか使わないよという方は、特別教育か技能講習でOKです。

一級資格受験のために

私は二級ボイラー技士試験に合格した後に受講してきました。
もちろん使いもしない免許取得の為ではなく、一級ボイラー技士試験を受験する為だけにですが。
一級ボイラー技士の受験資格として、「二級ボイラー技士免許を受けたもの」というものがあります。
仮に一級に合格したとしても、一級技士免許交付要件である、「二級ボイラー技士試験免許を受けた後、2年以上の取り扱い経験、または、1年以上ボイラー取扱作業主任者の経験など」というものを満たすことは生涯無いのは明らかなので、完全に、「一級試験に受験して合格する事」のみが目的です。
資格マニアの性でしょうね。
一級技士試験の受験者の中には私のようなマニアが結構いるんじゃないかと思っています。

受講費用など

区分や資格に関する前置きが長くなりましたが、受講体験記を書いていきますね。
最寄の試験地、秋田市で受講しました。
個人的な調べによると、秋田市の受講費用は平均より、ちょっと安いようです。
大体が2万円弱かと思いますが、1万5千円くらいでしたね。これはありがたい。
日程としては3日間で、座学講習が2日。最終日が実習です。
実習場所は、秋田市では、秋田赤十字病院、秋田厚生医療センターが選択できました。
正直なところ、受講するまではボイラーと病院のイメージが結び付かなかったのですが、オートクレーブやら何やら、病院ならではの蒸気を使用する設備があるみたいですね。
立地の都合上、私は赤十字病院をチョイスしました。
今回は申し込みが迅速だったこともあり、問題ありませんでしたが、日程によっては定員オーバーになる事も多い様子。

座学受講

そして、座学講習はかなりキツかったのを記憶しています。
ボイラー技士試験をこれから受ける前提の内容なのか、ここは試験で頻出ですよ~。みたいなのを丸々2日間。
これは辛い。眠い。試験合格者には座学講習の半分くらい免除する恩赦が欲しいと思いました。
受験する前に来ておけば、まだマシだった気がします。

実習、例によって講習マストアイテムが必要

そして実習。当日は作業着、安全靴、作業帽、作業用手袋などが求められる感じです。
安全衛生関係の講習ではお馴染みなので、一揃い持っています。ガス溶接講習の時に買ったやつです。
実習日は7月の炎天下でしたね。
赤十字病院ではボイラー室が地上1階の半開放な屋根付き屋外みたいな状態だったので、講習としては最高の環境だったらしいです。
講師の方から聞いた話ですが、大体のボイラーは地下のボイラー室に格納されており、夏の講習では特に暑くて大変だそうです。
これは普段勤務されているボイラー技士の方にも言えるでしょう。過酷な環境での作業、本当に恐れ入ります。
そんな最高の環境でさえ、燃焼中のボイラーの近くに寄るとかなり暑いです。
主な実習内容としては、燃料バルブの開閉~ボイラーの起動確認。水面計の機能試験。でしたね。
ボイラー自体はシーケンス制御なので、起動から着火まで自動運転です。自分で起動させた感は薄いです。
水面計の機能試験は一通り自ら操作するので、ちょっとワクワクしましたよ。
あとは水処理装置を見学したりした程度でしょうか。
受講する都市によっては講習に使用できるボイラーが無く、現物を見る事も無く講習が終わることもあるそうです。
秋田市は恵まれているのでしょうね。
そういえば、記念撮影したボイラーの写真が見つからないので貼れませんでした。
もし見つかったら掲載したいのですが。どうでしょうかね。
ではまた。

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