危険物取扱者甲種の難易度

資格

昨年取得した危険物取扱者甲種ですが、受験体験記を書いていきます。

情報収集

甲種の受験資格を得た私は受験を控え、情報収集を行いました。
合格率は約30%と、この数値だけ見ると乙種4類と全く差がありません。
ただ、甲種には受験資格があるので誰でも受験できるわけではなく、大学で化学を専攻した方々などの知識レベルが高い方々も多く受験していると考えられます。
そういったハイレベルな受験者層で30%という合格率は、それなりに難しいという事でしょう。

試験内容

試験内容は、法令15問、物理化学10問、物質性状と消化方法20問。
法令の難易度は乙種と大差は内容なので、軽くおさらいをしておきます。
物質性状は、今まで受けた乙種各類の物質が全て出題されます。なんだかRPGのラスボスが今までのボス全員の技を使ってくるようなイメージですかね。私は1類と2類を持っていないので、それらの物質を中心に覚えていきます。
そして最大の難関は物理化学でしょう。
乙種を受験した時は「基礎的な物理学及び基礎的な化学」だったものが、甲種になると「物理学及び化学」と、明らかにランクアップしています。
そして、問題数が10問なので、合格基準の60%を満たすためには5問取りこぼした時点で試合は終了です。
これは怖ろしいですね。
出題内容を見ても、分子量を問うものやら、酸や塩基の価数に関する問題など、一筋縄ではいきません。
私のような、最終学歴が商業高校卒の人間には未知の領域です。モルって何ですか?

おすすめテキスト

こうなってくると、テキストや問題集選びも重要になってきます。
私が使用したテキストは、通称工藤本と呼ばれる有名なものですね。
工藤政孝氏の著書で、秀逸な語呂合わせが豊富で理解しやすいと感じました。
今どき語呂合わせと思われる方もいるかと思いますが、記憶の片隅に置いておくと、本番中にど忘れした時などには真価を発揮しますよ。挿絵と関連付けて覚えておくと思い出しやすいですね。

問題集も工藤氏のものを使用していました。
口コミなどを調べていると、本試験でも同じ問題が出たようなコメントが多く、私も実際そう感じました。
テキストにも問題は多数掲載されていますが、この問題集はその補完用として最適ですね。
問題を解きながら、問われていることの内容をしっかり理解していると、応用問題も何とかなります。

勉強方法

物理化学の分野では、全10問のうち難解な計算問題が2〜4問ほど出題される場合があるようですが、その他は知識問題です。知識問題は1問も落とさないくらいの覚悟が求められます。
また、どうしても計算問題が無理という方でも、比較的簡単な計算問題が出題された場合は解けるくらいまでは勉強しておくことをお勧めします。

私は2ヶ月ほど勉強して、平均8割程の点数で合格できました。
乙種4類、乙種356類、甲種と短期間で立て続けに受験したせいもあったのか、知識に錆びつきが生じなかったのもプラスに働いたと思います。
この資格を取得するまでの過程で、高校の時に学ぶとこができなかった化学に少しでも触れることができて嬉しかったですね。またいずれ何処かで出会うのでしょうが(高圧ガス製造保安責任者試験、毒物劇物取扱責任者試験など)、それまではさようなら。
ではまた。

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