本年度の1級建築施工管理技術検定、第一次試験・第二次試験の申し込みは既に締め切りとなっております。
申込期間:令和3年1月29日(金)~2月12日(金)
個人的には令和2年度の学科試験を合格しているため、令和2年度の実地試験が不合格だったとしても、本年度の第二次試験を受験する事は出来ます。それにしても最悪のケースを想定して、今後の第一次検定、第二次検定の実施動向を伺っておく必要はありそうだなと考えていました。
ちょっと調べてまとめておきましょう。
試験制度変更点まとめ
本年度からの試験制度改正点は試験実施団体の公式ページに詳しく記載されています。
ざっくり変更点をまとめると以下の感じです。
・「学科試験」「実地試験」という試験区分を「第一次検定」「第二次検定」に変更。
後述しますが、試験内容の一部も変更になり、学科試験の一部が実地試験に、実地試験の一部が学科試験に移行となります。その影響もあってか、それぞれの区分名称が不適切になったのでしょうかね。
・「第一次検定」合格者に「1級建築施工管理技士補」資格を付与。
これが最も大きい変更点ですね。技士補資格は生涯有効との事で、実地試験を2度落ちるたび、何度も学科試験を受けるという必要がなくなりました。技士補の概要は別記事に書いていた通りです。
・受験資格見直しにより、2級資格保持者は実務経験ナシで「第一次検定」を受験可能。
「第一次検定」の受験のみという条件付きですが、2級の実地試験(第二次検定)合格者は実務経験なしで1級を受験可能になりました。この制度があれば、私も2級取得の翌年には1級第一次の受験をしていたでしょうね。因みにこの制度によって「第一次検定」を合格した場合、「第二次検定」受験時に実務経験の証明が必要になります。
・検定試験内容の再編。
大きく変わるとは思えないのですが、変化が生じるのは間違いないですね。
「第一次検定」では、いままで実地試験で求められていた能力問題が一部出題されます。
「第二次検定」では、いままで学科試験で求められていた知識問題が一部出題されます。
・合格基準が事前に公開されることとなった。第一次検定では足切りが設定される。
根拠資料はこちらのPDFです。「第一次検定」「第二次検定」ともに60%の得点で合格に変わりは無いのですが、どうやら「第一次検定」で能力問題の得点が60%を割ると不合格になるらしいんです。足切りというやつなのでしょう。どんな問題が出るのかも分からず、足切りがあるというのはちょっと怖いですね。
・受験料が値上げされる。
実地試験、学科試験の受験料がそれぞれ9,400円だったのですが、第一次検定、第二次検定では受験料がそれぞれ10,800円に値上げされます。受験料は、もはやあまり気にしていないので構いませんがね。1回の受験に3万円とか5万円とか言い出さなければOKです。
概要としてはそんな感じなんですが、試験内容の再編部分や、合格基準についてはもう少し掘り下げて確認した方が良さげですよね。
試験内容変更点まとめ
詳しく知るとなると、試験実施団体にて公表している資料を見て頂く方が手っ取り早い感じですね。以下に掲載します。転載失礼。
掲載元:一般財団法人 建設業振興基金 公式HPより
画像の赤字が改正変更点なのですが、監理技術者補佐として、とか、監理技術者として、みたいなワードが具体的に追加されていて嫌な予感もしますね。
第二次検定あたりで、監理技術者となるにふさわしい工事規模がどうのこうのとか言い出さないでくださいね。
第一次検定対策
それは置いておいて「第一次検定」では、能力問題として、五肢二択の問題が施工管理法の分野で追加されています。実地試験のどの部分が移行するのかは公表されていませんので何とも言えませんね。そして、この追加分野に足切り点が設定されたのは見逃せません。何点が割り振られる追加分野なのかは知り得ませんが、ここを何問か落としただけで他は満点でも不合格になり得るんですね。私は少なくとも本年度受験をしなくても良いので、試験後にどういった問題だったのかを拝見させて頂きます。
それ以外の分野で、「第一次検定」では引き続き過去問が最重要と思われます。不正解肢を丸暗記する方法が昨年度試験までは有効でした。
第二次検定対策
「第二次検定」では知識問題として建築一式工事の施工管理に関する五肢一択の問題が追加されます。ここだけマークシートになるらしいですが、どうなんでしょう。
そもそも「第二次検定」では配点も公表される様子はないので、基本的には「経験記述」が最重要であることに変わり無いでしょうね。
既存の試験問題や傾向をどこまで変更してくるのかは全く読めませんが、独学受験者としてできる事と言えば基本に立ち返り、過去問を中心に対策して臨むほかありません。
経験記述の分野でいえば、令和3年度試験は「建設副産物」が本命予想にはなるでしょうね。
ただ、私が実地試験を受験する直前にも記載しましたが、どれが来ても良いように準備する事が大事ですね。具体的には、平成29年の出題にあったように「品質を確保したうえで行う施工の合理化の方法であって、建設資材廃棄物の発生抑制に効果があると考えられるもの」のような、経験記述の出題範囲をフルカバーできる事例を3~4個ほど用意しておくというのが効率的でしょう。大体は本命が来るんですけども、安心感が変わってきますからね。
私などは令和2年度実地試験で建設副産物予想が見事に外れて合理化が来ましたけど、上記対策の甲斐もあって、焦らずに回答はできました。
問2~問6に当たる分野に関しては、過去問対策が足りなかったなと個人的には反省しています。暗記範囲を絞ってしまい、4年毎に出題されている傾向の強いものを集中して暗記していましたが、実際には2年周期の部分からも出題されない訳ではありません。完全暗記でないにせよ、10年分ほどの過去問で出題された内容を理解しておくことが大事だと思います。
令和2年度の実地試験が不合格だった場合はこの辺の反省を踏まえて範囲を広げて学習するつもりです。正直言って軽く舐めてました。もうちょっと得点できると思っていましたすみません。直前期も朝だけ勉強して、休みの日は普通にドラクエやってましたすみません。
合格発表前に、できる限り出題予想や具体的対策は立てておきたいと考えています。
受かっていれば取り越し苦労ですし、敗北を認める訳でもないのですが、仮に落ちていた時に膝から崩れ落ちている場合ではないですからね。直ぐに前を向いて歩き出せる用意はしておきますか、といった感じです。
ではまた。
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