古銭収集の奥深さ

古銭

近代貨幣をざっくり分類

そろそろ勉強しろという幻聴は無視しつつ、本日も古銭収集について書いていきますよ。
なんやかんやありまして、手にした大量の古銭を分類する必要がありました。

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とりあえず、この貨幣カタログに沿って分類していきました。
近代貨幣なんかは種類と製造年は簡単に分かります。貨幣の状態はざっくり分けて後で考えようと思い、綺麗だったら「美品」、銀貨が黒く変色していたら「並品」みたいなノリでさっくり進めます。

難関、古銀類

近代貨幣が概ね分類完了し、次は第一の難関、古銀類。
まずは江戸時代に流通していた「一朱銀」やら「一分銀」。これらは偽造防止の為か、その文字の書体やマークの位置に規則性があり、それらを細かく分類し、製造年代や希少性を特定できるそうです。
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写真右下にある「逆桜」。これが表裏に1箇所ずつあり、位置に対応した書体であれば「本物」といった具合。
初心者にはなかなかハードルの高い作業でしたが、例のカタログにも詳細が書かれていた為、何とか分類を終えます。
同じく江戸時代に流通していた「豆板銀」。これは「丁銀」と呼ばれる細長い棒状板銀の重さ調整に使われていた、小さく丸い玉のような銀貨ですね。これも刻印を見ると通用されていた年代や価値が分かるそうな。
ここまでは何とかなっていました。

超絶難関、穴銭類

そして、初心者の心を折りにかかる穴銭類。これには参りました。
かの有名な「寛永通宝」「天保通宝」等ですね。これも書体の細かい差によって製造地や希少性を分類できるそうです。これに関しては例のカタログでは捌ききれず、専門書を購入してしまいました。

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寛永通宝は大きく2種類に分類できて、初期の頃に作成されたものを「古寛永通宝」、それ以降のものを「新寛永通宝」と呼ぶそうで、それぞれに専門書が大量に存在したようです。今となってはその大半が絶版となり、オークションで高額取引されています。
そして、専門書を読めば読むほど深みにハマり、年代や製造地分類辺りまでは何となく完了するのですが、「通用銭」と「母銭」の見極めが全く出来ずに躓いてしまいました。
母銭とは、通用銭を作成する元になる貨幣で、通用銭よりもサイズがやや大きく、文字もハッキリしているそうな。本物の母銭を見た事がないのでこればかりは何とも見分けられない。。

一旦落ち着いて近代貨幣の評価基準を考える

挫折したまま、一度、近代貨幣に戻ります。
先ほど、さっくり分けていた貨幣のグレードを深く考え直します。
例を挙げると、竜1銭銅貨の明治7年。「並品」で200円の評価ですが、これが「完全未使用」になると45,000円に化けるらしい。
ファイル_001 (1).jpeg
写真のものは「美品」くらいでしょうか。
この200倍以上の違いは一体、どこに生まれるのだろう。傷が全くないものが「完全未使用。これは何となく分かります。しかし、どの程度の傷で「未使用」、「極美品」、「美品」、「並品」と堕ちてゆくのか。錆や汚れ、変色はどう影響するのか。その辺の基準が曖昧過ぎて分かりませんね。

海外評価基準

海外では専門機関によるグレーディングが盛んな様ですね。NGC,PCGS社辺りが有名どころだそうです。
そこでは70段階にグレード分けを行い、スラブという完全密閉型のケースに封入されて返却されるそうです。コイン1枚当たりの鑑定料金は約4,000円から。今後、お金に余裕が生まれたら試してみますね。
調べを進めると、コインの変色はさほど問題ではなく、逆に手を加えていない事の証明になるという考えだそうで、洗浄などを行うと「cleaned」と特記され評価を落とすそうです。
大きなチェックポイントは「摩耗」でしょうか。
流通した際、角や表面が磨り減るので、その段階で「未使用」とは呼べなくなるのでしょう。
これはなかなかの深淵ですねぇ。

今後はコレクションの中から、ダブったり不要になったものを徐々に整理をする必要も出てきます。
しかし、評価、分類を極めるまでは適正な値段が付けられぬ。ううむ。

その後

実際には近代貨幣といえど、年代によって刻印の微妙な差や、重さの違いなどにもよってレア度が変わってしまったりします。また、希少で高価なものには必ずと言っていいほどの贋作が生じます。これらを完璧に見分けられる頃にはコイン商にでもなった方が良いレベル。

しかし深い世界を垣間見させていただきました。

 

ではまた。

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