第3種放射線取扱主任者の難易度

資格

第3種放射線取扱主任者とは

この資格は放射線取扱主任者としては唯一、講習の受講のみで取得できます。
第2種、第1種は試験が存在し、試験の合格と、各種別の講習受講を経て資格取得となります。これらの試験は合格率が20~30%ほどと、やや難度の高いものと聞いています。
何ができる資格かというと、放射線源を取扱う・販売する・賃貸するなどができるようになります。

放射線源の種類による制限

放射線源には密封線源・非密封線源という概念がありますが、非密封を下限数量以上取扱う場合はもれなく第1種主任者である必要があります。
下限数量を越え、下限数量の1,000倍以下の密封線源を取扱う場合は第3種
下限数量の1,000倍を超え、10TBq(テラベクレル)未満の密封線源を取扱う場合は第2種
10TBq以上の密封線源を取扱う場合は第1種がそれぞれ必要になります。

テラベクレルって言われてもね

下限数量の1,000倍とか10TBqとか言われてもいまいちピンと来ないですよね。
下限数量以下の線源というと、学校の授業で放射線量の測定をしてみたりする程度の線量。
下限数量の1,000倍以下というと、放射線測定機器の校正用に使用してみたりする程度。
10TBq未満というと、非破壊検査や放射線を利用した厚さ計に使用されたりする程度。
10TBq以上となると、リニアックやガンマナイフといった放射線治療機器に使用されたりするレベルだったりします。
(違ってたらすみません)

販売・賃貸は3種

そして販売・賃貸に際しては、自ら使用する場合を除き、第3種を持っていれば特に数量に制限がありません。
販売業者・リース業者は第3種でOKです。
内容については以上ですね。

受講体験

実際に私が受講したのは青森県東北町の青森原燃テクノロジーセンターでした。
東北町というと、青森市と八戸市の間くらいでしょうか。
当時は青森市在住でしたが、片道1時間以上も掛かるんですよ。みちのく有料道路という良くわからない有料道も存在するのですが、有料なうえに高速道路ではないので速く走れる訳でもなく、道路幅が狭くて事故多発スポットという微妙なものなので、私はほとんど使用しませんでしたね。(個人的見解です)

受講内容

講習は2日間に渡り、1日目は座学講習。2日目は実習とレポート提出、修了試験というものでした。
放射線や放射性物質の正しい知識を得るにはまたとない機会でした。講師も長年原子力施設に勤めていらした著名な方で実体験を基に非常にためになる話をお聞き出来ました。
測定実習やレポート提出などは、実際に放射線源を取扱うので緊張はしましたね。しかし、ほとんどの受講生が手探りな感じで進めていたので、難易度的には特に問題ありません。これが1種や2種の講習となると状況も変わると思いますが、3種では比較的まったり進行でしたよ。
修了試験では選択式の問題が10~20問くらいだったでしょうか。事前に重要ポイントを講義の中でしっかり叩き込まれるので、普通に聞いていれば満点をとれる程度の難易度です。

得られたもの

受講する少し前にエックス線作業主任者資格を取得していたのですが、勉強していた当時は漠然としたイメージでしかなかったものが、サーベイメーターなどの実物に触れ、測定を行ってみて、より身近なものに感じられた気がします。
受講費は約90,000円前後です。青森会場でしたら宿泊施設もあります。一泊3,990円。朝食370円。昼食500円。夕食680円ですよ(私が受講した当時)
なかなか個人で受講できる機会は少ないかも知れませんがご参考までに。
ではまた。

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